コーチングは「聴く」だけじゃなく「引き出す」というスキル。

コーチングの大原則として、「答えはクライアントの中にある」と言いますが、コーチングの基本的なフロー通りに質問を投げかけても、すぐに答えが出るわけではありません。
1回のセッションで、気づきがあったとしても、クライアントはここに来るまで、とてもたくさんの経験をしてきているので、学びが多いため、それが整理できていなかったり、忘れてしまっていたり、学びをすべて言語化することは難しいことです。
潜在的には知っていても、それを意識していない、つまり、自分では気付いていないことがたくさんあるということです。
そこで、コーチングでは、「聴く」だけでなく、「引き出す」というスキルを必要とします。
今クライアントが気付いていることは氷山の一角であって、その奥に眠っている無意識の世界にこそ、膨大な情報を持っているのです。
クライアントの話しを聴きながら、今発している言葉以外に、もっとたくさん無意識の世界があり、それを言語化してもらえるかが、コーチの腕の見せ所。
そのクライアントから、情報を「引き出す」ときに活かされているのが、看護師の経験から培った、観察力と直観力です。
まずは、基本的に話しを「聴く」ことから始まりますが、
そのとき、話し方やちょっとした声のトーン、表情から、スラスラとよどみなく話しているときは、すでに気付いていることを話していますが、少し言葉を選んでいる様子や、言葉に詰まったり、考えながら話しているような様子があれば、それは内側から「引き出す」作業をしているということです。
昨日ご紹介した、宮越大樹さんの「コーチング脳のつくり方」の中にも書かれているように、
コーチングは「コーチとクライアントの対話」でなく「クライアントの自分自身の対話」だと言われている
ということです。
コーチから質問されたクライアントは、自分の中にある答えを探しに行くんです。
自分に自問自答しながら、少しずつなりたい自分に近づいていきます。
ここまで書いていても、「すぐ効果は出ないのか・・・」と、がっかりした人もいるのではないでしょうか?
残念なことに、コーチングを受けたからといって、次の日になりたい自分になれるようなことは滅多にありません。
引き出されたことから、今までに経験したことのないことを行動に移そうとするのですから、最初からうまくいかないことも、想定の範囲内と考えます。
新人研修のように、初めてやることに慣れないながらも、やっていくうちに少しずつ慣れていき、技術を取得していきます。
ここで、最初からうまくいかないことで、諦めてしまう人もいます。
私も、「失敗は許されない」という考えがあったので、失敗することを恐れていました。
看護師の仕事において、失敗は許されない世界なので、10年以上の経験の中から、「失敗してはいけない」「結果がすべてだ」という思考がなかなか離れませんでした。
アドラーは、「失敗は最良の教師」と言っています。
もし、思う通りにいかなかったとしても、そこから学ぶことはできます。
やり方を変えることで、新しい思考が湧いてきて、選択肢も増えます。
時間とともに、結果というのは、直線で結ばれるのではなく、曲線を描くように、うまくいかないことで悲しむのではなく、失敗を繰り返しながら、少しずつゴールに近づいているという感覚が大切なんです。
コーチングを受けても、自分の思う通りに行かないかもしれません。
コーチを恨むこともあるかもしれません。
でも、大切なのは、そこから学ぶこと。
自分の今まで気づいていなかったことに気付き、引き出されていくことで、最初は自分でもその思考についていけないこともあるでしょう。
考えもしなかった潜在意識の中から、未知なる領域に触れることで、戸惑うかもしれません。
だけど、そのために、コーチがいるんです。
悩み、苦しみ、それでもどんなときも寄り添うコーチの存在があるからこそ、恐れずに前に進むことができるんです。
たとえ失敗したとしても、決して否定するようなことはありません。
安心、安全な場所こそ、コーチとクライアントの時間なんです。
「聴く」と「引き出す」ことを少し分かっていただけましたか?
自分が今まで意識していなかったことを「引き出される感覚」は、経験した人にしか分からない、なんとも不思議な感覚です。
この経験を、一人でも多くの人にしてもらいたいし、そこからなりたい自分になってもらいたいんです。
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