今の自分がどんな状態かを知るための”フィードバック”の活用法!

突然ですが、あなたは朝、目が覚めてから仕事をして帰宅するまでに、何回鏡を見ましたか?
一度も見ない人はいませんよね?
なぜ、鏡の前に立って、自分の姿を映しだすのでしょう?
人は、自分がどういう状態でいるかを知っていないと不安を感じます。
髪の毛は整っているか、顔に何かついていないか、化粧はくずれていないか、服装はどうか、鏡に映る自分を見て、自分に思い描いている姿とのギャップはないかを確認し、
「これでよし」と思ったり、「髪を整えよう」とか、本来なりたい姿に向けて行動修正しますよね。
当たり前ですが、鏡は、自分の今のありのままの姿をただ映しだしてくれるだけで、「ああしたほうがいい」「こうしなくてはだめ」と指示やアドバイスをするわけではありませんよね。
そこに映った自分を見て、確認したり、修正したりするものです。
ではでは、なりたい自分になるために、今のありのままの状態を客観的に映し出してくれるものは「鏡」以外に、どんなものがあるでしょうか?
なんの話かというと、コーチングでいう、「フィードバック」についてです。
フィードバックとは、クライアントに、その人の行動がどのように見えるか、その人が自分にどんな印象を与えているかについて、ありのままに伝えることです。
良い、悪い、正しい、正しくないの判断はせずに、見えていることを見えているままに、感じたことを感じたままに、相手に言葉に伝える、つまり「鏡」のような役割なんです。
もともとフィードバックという言葉は、軍事用語として使われていたようで、そこでは「防弾の着弾点が目標からどれくらいずれているかを射手に伝える」という意味だったそうです。
具体的に事実を伝えることで、少しずつ軌道修正し、的を得られるというわけです。
見えている事実を伝えるだけなので、「もう少し右」とか指示やアドバイスをするのではなく、「目標から何メートル、どちらの方角に着弾したのかを伝えることで、自分で方向修正をしていきます。
相手が、現在の自分の姿を確認し、目標達成に向けての行動を自ら修正していくということは、お互いが目標を共有できていることが前提です。
クライアントが、何かしらの目標を持っていたとしても、一人で頑張っていると、本当に目標に近づいているのか、分からなくなってしまうことがあります。
そこでフィードバックを受けることで、できていることはそのまま継続し、さらに目標に近づけるように行動修正するんです。
IメッセージとYouメッセージについては何度か書いているし、知っている方も多いかもしれませんが、
Iメッセージで伝えるときは、
「あなたの話し方を聞くと、不安な気持ちになりました」とか
「本気でやりたい気持ちが伝わって、嬉しくなりました」という感じ。
Youメッセージは、
「患者さんと話すとき、笑顔でしたね」とか
「〇〇という言葉を5回使いましたね」のように使います。
主観で伝えることは、看護師の仕事にも関連しているので、得意な分野とも言えます。
フィードバックを伝えるときに大切なのは、
“気付いたときに、その場のタイミングを逃さず伝える”
ということです。
数日後に、「あのとき・・・」と伝えても、効果が薄れてしまうんです。
フィードバックは、ありのままに素直に伝えることが前提なので、必ずしも「相手にとって嬉しいこと」とは限りません。
受け取る人によっては、ネガティブな感情になってしまうことがあるので、注意が必要です。
私は、あまりネガティブフィードバックは使わないのですが、場合によっては、そのネガティブフィードバックによって、大きな気付きが得られることがあります。
いずれにせよ、恨みがあるわけでなく、「クライアントさんのため」ということは変わりないので、もしネガティブフィードバックを受けたとしても、それを一回受け止めて、不快に思ったらそれをそのまま伝えればいいんです。
なぜ不快に思ったのかを考えることで、気付きにつ繋がるので、自分のためと思って受け取ることも大切です。
今日は「フィードバック」についてお伝えしました。
私もコーチングを受けていて、「こんな言葉を〇回使いました」とか、「表情が悲しそうで、不安になりました」と伝えられることで、それについて考えるきっかけを与えてもらいました。
フィードバックはどうしても相手がいないと受けることができないので、誰かに話しを聴いてもらうことって、本当に大切なのだと感じます。
コーチングは、ただ「話しを聴く」だけではありません。
質問したり、ときには返したり、キャッチボールをしながら、少しずつ理想の状態に近づいていきます。
ぜひ、皆さんに体験していただきたいです(^^)/
お待ちしております!