【看護師】患者さんに対するパワフルで効果的な質問!

看護師の仕事で、「質問」と言えば、「問診」を思い出す人も多いと思います。
まずは、「どうされましたか?」から始まりますよね。
5W1Hで聞くことも学びました。「何が起きたか」「誰がやったのか」「どこで起きたのか」「いつ起きたのか」という質問は、それほど難しい質問ではありません。
あまり深く考えず、それよりも医師の問診をスムーズに行うために、外来で流れ作業的に聞くような感じですよね。
では、「質の良い質問」とは、どんな質問でしょうか?
さらに深く聴くためには、「程度」を問います。
「How much」「How many」「How long」と言った質問です。これも、よく取り入れる質問だし、外来ではそんなにゆっくり話を聞く時間もなく、その程度で医師にバトンタッチ、といったところでしょうか。
例えば、病棟で、がんの末期で長期療養が必要な患者さんのプライマリーになったらどうでしょうか?
信頼関係を築くにあたって、コミュニケーションはとても重要です。
看護師コーチングとして、患者さんの気持ちを深く聴くというところで、このような質問があります。
それは、「Why」なぜ?という質問です。
先日、看護師とロジカルについてブログを書きましたが、ロジカルに考えるためには質問を重ねていくことが大切なんです。
たとえば、「When」の質問だと、「頭が痛い」という患者さんに対して、「いつからですか?」と聞くと、「昨日からです」それでおしまい。
でも、「看護師さん、夜眠れないんです」と患者さんから言われて、「どうしてですか?」と聞くことは、とてもパワフルな質問です。
「どうしてだと思いますか?」と患者さんに解釈をゆだねてみます。もし、そこで、
「実は悩みがあるんです」とかえってきたら、
「なぜ悩んでいるのですか?」「それはなぜですか?」
そうして聞いていくことで、悩みの本質に迫る!というわけです。
看護師は、業務もあるし、傾聴もしないといけないし、とにかく忙しいので、核心をつくパワフルな質問を知っているだけで、会話の質はとても上がります。
もし、そのような質問をせずに、「眠れない」だけを問題視してしまうと、「先生に眠剤を出してもらおう」というようなことになって、真の解決には至らなかったかもしれません。
これまで、質問に答える訓練ばかり受けてきたので、「質問するトレーニング」を受けていない話は、ロジカルのブログにも書きましたが、上手に「質問する」ためには、練習が必要です。
私自身も、それをトレーニングするために、お金と時間をかけて、看護師コーチングを学びました。
日本看護コーチ協会でも、「トヨタ自動車」の話しを聞きましたが、トヨタ自動車は、「なぜ?」という質問を5回繰り返すそうです。
壊れたからすぐ直すのではなく、「なぜ壊れたのか」「なぜ劣化したのか」を追求するそうです。
5回繰り返すと、本質が見えてくるということだそうです。
ここで、勘違いしてもらいたくないのは、コーチングで用いる「なぜ?」と、トヨタ自動車の「なぜ?」のニュアンスが少し違うということです。
トヨタ自動車の「なぜ?」は、原因論で失敗を追求するというものですが、コーチングでの「なぜ?」は目的を探究するものです。
失敗したことに対して、「なぜ、できないの?」ではなく、「なぜ、それをやりたいの?」と聞くという、トヨタ自動車のなぜ?との比較対象として例が出されました。
原因論ではなく、目的論でものごとを考えるというのは、アドラー心理学からきています.
質問する目的は、「自分が知りたい情報を知る」「情報を集める」「事実を確認する」「やり方を教えてもらう」というように、自分のためにしていることが多くないですか?
看護の仕事の中には、患者さんから情報を得るためにアセスメントをしながら質問をしていると思います。
看護師コーチとして、「相手が考える環境をつくる」ということを大切にしながらコミュニケーションをとっています。
そのためのひとつの手段として、「Why」を使うことで、相手に気付きを促したり、内容を明確にするためには有効だと思います。
質問の種類をたくさん知っていれば、その分患者さんから引き出される可能性も増え、行動を促し、治療に前向きになれたり、気持ちが楽になったりします。
「質問を学ぶ」ことは、信頼関係が深まり、コミュニケーションもうまくなるので、是非多くの人に学んでほしいと思っています。
「コーチング」についても、より多くの人に広まることを願って活動しています。
まずは、体験セッションで、体現してもらうのが一番!!
こんな質問で、こんな風に心が動くんだ・・・と自分が感じることで、それを相手にも伝えることができるんです。
コーチングを知らない人も、是非お気軽にお問合せくださいね(^^)/