なぜ看護師に?未来を描くために、過去の記憶を呼び覚ます!

私が、看護師のクライアントさんによく質問することは、
「看護師になろうと思ったきっかけはなんですか?」という質問です。
コーチングで「どんな看護師になりたい?」という未来が描けないとしても、”過去”のことはもう経験していることですから、思い出すだけで話すことができますよね。
ただ、不思議なことに、看護師歴が長くなってくると、それを忘れてしまっていることが多いんですよ!
「自分のことは自分が一番理解している」と思っていても、過去を思い出すきっかけがなければ、人はどんどん忘れていく生き物です。
新しい情報を入れるために、忘れることも時には大切ですが、「看護師になろうと決めた瞬間」のことは、どうか忘れないでほしい。
その選択をした自分が、間違いではなかったと気づいてもらうことで、今の自分の価値をさらに感じることができると思っています。
今日は、せっかくなので、皆さんも是非過去にタイムスリップしてみましょう(^^)/
「なんとなく、看護師になった」
「親が看護師だから」
「収入が安定しているから」
というようなことを言う方もたくさんいます。
それが悪いわけではありません。
そこからさらに、掘り下げてみましょう!
「いつ、どこで、そう思いましたか?」
情景を思い浮かべることで、さらに臨場感が増してきます。
なんとなくであろうが、親が看護師だろうが、「看護師になろう」と思ったときは必ずあるはずです。
セッションだと、このときその場面に居るかのように想像してもらい、そのときの自分の声を聴いて、言語化してもらいます。
過去の自分と対話することで、今まで忘れていた”想い”に気付くことができるからです。
「そういえば、あの時・・・・」と話し始めるクライアントさんは、過去の自分と対話することで、時には涙を流しながら、話されます。
過去に向けて質問することで、過去を思い出し、”未来を発起するための素材”を集めるんです。
もし、看護師になったときのことがどうしても思い出せない場合は、看護師に関係なく、「これまでで楽しかったことは?」など、自分の関心、指向性、心の振れ具合についてを思い出してもらってから、「看護師になったときのこと」を思い出してもらっています。
未来を描くヒントは、過去の様々な体験の中に存在します。
毎日の業務に追われ、何のために働いているのか分からないこともあるかと思います。
自分ひとりで、働く意味や、自分らしさを見つけるヒントを探すのは難しいこと。
コーチがいることで、目の前の人の過去に散りばめられた未来のヒントを一緒に探索し、見つけ出していきます。
コーチは伴走者と表現しますが、未来だけでなく、過去へ戻るときもクライアントと伴走し、未来への材料を集めるんです。
ちなみに、私も何度も過去に振り返るワークをやっていますが、「なぜ看護師になろうと思ったのか」については、最初は「物心ついたときには看護師になろうと思っていたから」というような曖昧な回答しかできませんでした。
自分ひとりの思考だと、ここで止まって、それ以上考えることはないかもしれませんが、コーチングを受けることで、
「物心ついた頃って、何歳くらい?」「だれか周りにいた?」と問われることで、少しずつ記憶を呼び戻していきました。
すると、「そういえば、小学生の頃、母に”みどりは看護婦さんが向いているんじゃない?”と何気なく言われた一言で、私はその瞬間から看護師になることを意識したんだ・・・」
と思い出したんです。
するとコーチに、「あなたのどんなところを見て、お母さんはそう言ったんだろう?」と問いかけてきます。
「きっと、誰かのために何かをするのが好きで、思いやりのある子だと思っていたんだと思います。」と答えると、
「具体的にどんな場面?」と問われ、さらに自分の言動からどんなことをしているとき楽しかったのか、そこの感情に向き合っていきます。
「私は、誰かの笑顔を見ることで幸せを感じて、もっとたくさんの人の役に立ちたいと思ったんだ。看護師になろうと決めたのはその時で、みんなの笑顔を見れることにワクワクしていたんだ・・・・」
という原点に立ち返りました。
そこから、”今”の状況を考え、「私が看護師である意味」に気付くことで、さらにどうなりたいか・・・というところに結びつくんです。
いかがでしょうか?
皆さんも、過去のことを思い出しましたか?
思い出して、何を感じていますか?
いきなり未来を描けなくても、全然焦らなくても大丈夫!
もうすでにあなたは素晴らしいものを持っていて、それに気づいていないか、忘れてしまっているだけなので、それを思い出して、気付くだけなんです。
あなたの過去の話しも是非聞かせてくださいね♪