新人看護師のやる気を引き出す、プリセプターの関わり方!

さて、4月に入って、あなたの職場にも新人看護師さんは入ってきましたか?
そして、自分がプリセプターになった、という方もいますよね!
プリセプターになった人は、新人さんにどんなことを教えたいですか?
もちろん、業務内容メインで教えていくのですが、新人看護師にとって、プリセプターの存在ってとても大きいですよね。
せっかくプリセプターになったからには、「頼れるお姉さん」でありたいものです。
そのために、「信頼関係」を築くとこが何よりも大切!!
「この人にならなんでも話せる!」と思える関わり方のヒントをお伝えしていきたいと思います!
そこで、何度も何度も私が話している、「勇気づけ」というものをここでも活用していきたいと思います。
改めて「勇気づけ」とは、アドラー心理学で用いられる言葉で、普段使う「勇気」とは違って、「困難を克服する活力」」そして、勇気づけとは、「困難を克服する活力を与えること」と定義しています。
そこで、プリセプターとしての「勇気づけ」の活用の実例を説明する前に、
「勇気づけ」と「賞罰」の違いについて説明します。
新人とプリセプターというのは、どうしても上下の関係になってしまいがちです。
その上下の関係こそが、「賞罰の関わり」です。
何かできたら褒める、失敗したら叱る、というような関わり方です。
例えば、新人看護師が、初めて患者さんを受け持ち、看護計画を立てるという場面を想像してみてください。
でも、初めてということもあり、当然時間もかかり、業務時間内には終わりません。
やっとできた!と思ったら、肝心なことが抜けている・・・なんてこと、ありますよね?
そのとき、あなたがプリセプターだったら、なんと声をかけますか?
賞罰の関わりとしては、
▼上下の関係
▼相手を評価する態度
▼結果重視
▼条件付き、相手が自分の期待していることを達成したとき
というようになるので、このケースの場合は、
「何やってるの?時間もかかりすぎよ。しかも大事なことが抜けていて、こんな計画では困ります。」
となるのです。
それに比べて、「勇気づけの関わり」では,
△横の関係
△相手の気持ちに寄り添い、共感する態度
△経過重視
△無条件、相手が達成したときだけでなく、失敗したときもあらゆる状況で
ということになるので、勇気づけの言葉かけは、
「初めての受け持ち患者さんだね。時間内にできなかったけど、最後まで書き上げて、良く頑張りましたね!ただ、大事なことが抜けています。疾患に対する○○にしてもいいかと思うけど、どう思いますか」
というようになります。
この2つの例を見て、いかがですか?言うまでもなく、後者の言い方の方が良いのが分かりますよね。
新人看護師からすれば、初めての受け持ち患者yさんで、慣れない業務をこなしながら、覚えることも膨大の中、一生懸命立てた計画です。
わざと適当に書く人なんていませんので、本人なりにたくさん考え、今までの知識を振り絞って立てるわけです。
実習では受け持たなかったような専門的な分野まで勉強し、入った科によってはとても複雑な問題があることはめずらしくありません。
頑張ったものの、抜けてしまうことはあります。時間内にも終わらないこともあるでしょう。
そこまで頑張って書いたものを、賞罰の関わりで否定されてしまうと、できない自分を責めてしまい、しかもどうすればいいかもわからず、嫌になってしまいますよね。
勇気づけの関わりのように、
「自分の頑張りを認めてくれた。最後までやったことを評価された。ちゃんと見ててくれたんだな。どうしたらいいか選択肢を与えてくれた」
という風な心の動きになります。
これは、プリセプター側としても、怒りたくないのに、ついつい怒ってしまった自己嫌悪に陥ったり、だけど成長してほしい気持ちもあり、モヤモヤが残ります。
勇気づけの関わりをしたプリセプターは、自分も最初はできなかったし、頑張っていることは認めたい。患者さんに関わることだから、大事なことは押さえて、考える機会を与えることで、ともに成長しようと思うことができます。
プリセプターとして、新人看護師さんに1年後どうなってもらいたいですか?
どんなことを感じてもらいたいですか?
自分の価値観を押し付けることなく、相手に承認のプレゼントを贈ることで、どんな関係になりそうですか?
新人新人看護師さんと、プロセプターがそれぞれ描く、最高の1年後とは?
最高の未来を描いて、そのために何ができるか、それだけです。
コミュニケーションで、関係性は大きく変わります。
良い関係性を築くために、ぜひ「勇気づけ」の関わりを試してみてくださいね!
新人教育に悩んでいる人、看護師離職に悩んでいる人は、是非お話を聴かせてきださいね(^^)/