看護師に必要なアサーティブなコミュニケーションとは?

women at the meeting

アサーティブ(assertive)とは、「自己主張すること」という意味です。

ただし、ここでいう自己主張とは、自分の主張を一方的に述べることではなく、相手を尊重しながら適切な方法で自己表現を行うことを指します。

つまりアサーティブ・コミュニケーションとは、お互いを尊重しながら意見を交わすコミュニケーションのことです。

看護師は常にアサーティブでいることが求められています。

そうは言っても、私たちもひとりの人間なので、つい感情的になってしまうこともありますよね。

でも、それが治療の妨げや、患者さんにとって悪影響を与えかねないので、意見が相違しても、自分の考えや主張を、その場にふさわしい表現をすることが重要です。

アサーティブな態度とは、「相手も自分も大切にし、自分の言いたいことを伝える」ということです。

皆さんはいかがですか?

自分の言動を振り返ってみて、「あの時、ああすれば良かったなぁ」と思うことはありませんか?

アサーティブなコミュニケーションは、意識することで誰でもできるスキルなので、知識として知っておいて損はありません。

もともとはアメリカで誕生した概念で、「他人の権利を尊重しながら、自分の権利を守る」ことを基本としていて、無理なく自分を表現するまめのコミュニケーション方法です。

日本人の文化では、「空気を読む」や「察する」などが多く支持されているので、なかなか馴染みがない人が多いかもしれませんね。

アサーティブを考える上での基本的な権利とは、人間として本質に持っているもので、他者から尊重されるべき基本的人権です。

アサーティブの基本となる「あなたも私も共に持っている権利」とは、

①自分の感情と意見を持ち、それを表明する権利

②自分の意見を主張しないでいる権利を

③尊重され、面目を保つ権利

④自分の話に耳を傾けてもらう権利

⑤自分が大切だと思う価値観を大事にする権利

⑥申し訳ないと思わずに「NO」と言う権利

⑦自分が欲しいものを望む権利

⑧自分の時間や身体、所有物をどうするか決める権利

⑨失敗する権利とそれに責任を持つ権利

と示されています。

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アサーティブ”でない”コミュニケーションのタイプもあります。

①攻撃的タイプ(アグレッシブ)

攻撃的タイプでは、些細なことに腹を立て、相手の気持ちを配慮せず自分の意見を一方的に主張するタイプです。

相手からは疎ましく思われ、言っていることが正しくても聞き入れてもらえないこともあります。

②受け身的タイプ

相手から悪く思われることを恐れるあまり、言いたい事を伝えられないタイプです。

攻撃的タイプの人から強く主張されると、たとえ無理な主張であっても、受け入れてしまいます。

真面目で責任感が強く、「頼まれた仕事を断れない」のがこのタイプの特徴です。

③作為的タイプ

相手に対する自分の不満を、相手に直接言わずに陰口や態度で伝えようとするタイプです。

攻撃的タイプのように自分の怒りを表立って示さないため、周囲からは冷静なように見えますが、気持ちは穏やかでありません。

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いかがでしょうか?

自分のこれまでのコミュニケーションを振り返って、アサーティブなコミュニケーションができていたでしょうか?

少し意識するだけで、コミュニケーションは変えることができます。

是非患者さんやスタッフとの良好な信頼関係を築くために、意識してみてくださいね(^^)/

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