忘れられない「先生」はいますか?

皆さんは、「恩師」と聞いて、思い浮かべる人はいますか?
今日、車で長時間移動する機会があって、ラジオを聴いていたら、テーマが「先生、恩師について」でした。
リスナーからの投稿で、みんなの面白いエピソードや、感動するものもあって、私自身も「先生」について考えてみました。
今日から3月ということもあって、「卒業」や「先生」の話題が多く、なぜかしんみりした気持ちになるのは、私だけではないはず・・・
私の印象に残る先生と言えば、看護学校の領域別実習で1クール目の老年看護学で担当だったA先生です。
1クール目ということもあって、すべてが不安だし、記録の書き方も分からず、病院の実習指導の看護師にも圧倒され、とにかく大変でした。
「学校の先生」というと、これまで「教わる」ことばかりで、できなければ指導を受けるという存在で、私にとって、これまで中学生や高校生で、「印象に残る先生」はいませんでした。
そのときはそれなりに信頼するけど、「どうせ先生は分かってくれない」という線引きをしていて、「こんなこと言ったら馬鹿にされるかな」とか、「成績を下げられるんじゃないかな」という先入観から、
自分からあまり心を開くことはなかったんです。
そのA先生は、「優しいお母さん」のようなタイプだったんですが、ただ優しいだけじゃなかったんですよね。
とにかく、「寄り添ってくれる気持ち」がすごく伝わってきたんです。
分からないことをただ教えてくれるだけではなくて、先生の口癖は、
「看護には正解はない」
だったので、私の気持ちを尊重してくれました。
それと同時に、実際の現場の厳しさ、大変さも教えてくれました。
私が、「足浴」を実施しようと、看護計画を立てたとき、こんな話をしてくださいました。
「看護に正解はないけれど、自分本位であってはいけない。
患者さんに寄り添うことが大切。
だけど、仕事となると、他にやることがたくさんあって、”患者さんがやってほしいこと”と”看護師が優先させること”が違うことがある。
どうしても治療が優先になってしまう。
足浴なんて、実際なかなかできないかもしれないけど、患者さんのニーズを満たすことはすごく大切だから」
言い方は違うかもしれませんが、その時は、「そうなんだ・・・」くらいにしか思っておらず、「足浴」をしました。
そのときの嬉しそうな患者さんの表情は今も忘れられません。
働き始めて、先生が伝えたかった「意味」が分かりました。
その先生のおかげで、1クール目の実習を乗り越え、その後の実習もなんとか乗り切れました。
1クール目が他の先生なら、もしかしたら実習に落ちていたかもしれないし、嫌になっていたかもしれません。
何より、「あなたなら大丈夫よ」って、私の可能性を信じてくれたことが嬉しかったんです。
実家を離れて、不安な気持ちを、実習の記録だけでなく、「私自身」を受け入れてくれていたことは、とても大きな存在でした。
働き始めてからも、たびたび学校を訪れ、先生に会いに行っていました。
私が引っ越してしまい、それから会っていませんが、
A先生にとても感謝しています。(今も元気にされているのかな~)
そんなことを思い出して、私も、「誰かのために役に立つ存在」でありたいと思いました。
誰かの人生のターニングポイントを迎えるとき、将来を見据えて、「このまま進んでいいのか」という判断を、あらためて自分に問うとき、
その人に寄り添いたいと思っています。
「一人で考えられる」という人は、もちろんそれでもいいんですが、となりで、「あなたなら大丈夫」と、だれよりのあなたを信じる存在でありたい。
ラジオから流れる卒業ソングになぜかしんみりしながら、これからのコーチとしての在り方を再確認したのでした・・・。
まだ体験セッションを受けていないかたは、是非体験ください(^^)/