「共感」はするけど、「感情移入」はしない。その違いとは?

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コーチングといえば、「共感」が基本中の基本!

でも、「共感」とは?と聞かれて、何となくは分かっていても、詳しく説明出来る人は少ないのではないでしょうか?

「そうだね。そうだね。」と、ただ頷いているだけでは、本当の意味での共感とは言えません。

じゃあ、コーチングで使う「共感」とは、どんな意味があるのでしょうか。

共感とは、

「相手を理解すること」ですよね。

相手を理解するために、怒ったり、喜んだり、悲しんだりする感情を受けとめます。

相手を理解するということは、相手を思いやることでもあって、

その人の支えに繋がると思っています。

コーチとクライアントの間には、「信頼関係」が絶対大事ですから、

共感することで、信頼関係は深まります。

普段、仕事をする中で、同僚と職場の愚痴を言い合ってスッキリした、なんてことも、その場凌ぎにはいいと思いますが、

その苦しい思いを、「共感」してくれる人がいたら、どうでしょう?

自分の価値観を見直すこともできるんです。

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私はコーチなので、「共感」は意識的に行っていますが、

職場だと、なかなか厳しい先輩ナースもいますよね。。

常に見下すような態度を取られたり、

自分中心で、自分勝手だったり、

話しを聞かずに決めつけたり、

そんな人は、共感がなかなかできないんです。

なので、そういう人の下で働くと、信頼関係も得られず、その人がいるだけで苦痛な存在になってしまいますよね。

患者さんに対しても、多くの場面で「共感」します。

病気になったことが辛い、

これからの生活が不安、

痛い、苦しい、死にたい、、、

あらゆる場面で患者さんから意思表示され、

それを傾聴しながら、共感しています。

これもコーチではなくても、みんな自然と意識せず行っていることです。

私がコーチとして、クライアントから話しを聞くとき、気をつけていることは、

「感情移入しない」ことです。

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共感と感情移入、どう違うの?

と思う人もいるかもしれません。

どちらも、「相手のことを思って」というところでは共通していますが、

感情移入の意味は、誰かの感情についてをイメージし、それにより感情を深め、想像上の感情に浸ることを意味します。

つまり、コーチングの基本である、

「思い込まず、フラットな気持ちで」というところと相反するんです。

例えば、

「職場の人間関係で悩んでいて、、」とだけ相談をしたのにも関わらず、

感情移入した場合、

「この人はとても辛くて苦しんでいるに違いない。なんてかわいそうな人なんだろう。」

と、勝手に思い込み、

「かわいそうにーーー」と、一緒に悩むことになってしまいます。

実際に自分が体験していない様な事でもそれを想像することで、自分が体験したような気持ちになることから、

ときにその感情にのまれてしまうことがあります。

「人間関係で悩んでいる」と言って辛そうだとしても、本当の気持ちは、どんどん掘り下げていかないと分からないし、

答えはクライアント自身の中にあるものです。

コーチが勝手に決めつけるなんて、あってはならないし、

コーチは、「一緒に悩む」人ではありません。

もちろん、苦しくて辛いことには共感しますが、その悩みはコーチの悩みではなく、クライアントの悩みです。

一緒に悩んで苦しんでいては、クライアントを明るい未来へ導くことはできないんです。

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共感の意味は、「相手の感情を理解すること」、

感情移入の意味は、「相手の状況をみて自分の想像上で感じること」

なので、この二つは似ているようで大きく異なり、

それが、コーチングをしていて共感するけど、感情移入はしない、という理由です。

コミュニケーションを学ぶまでは、そんな言葉の意味を一つ一つ考えることなんてしませんでした。

傾聴や共感も、なんとなく理解したつもりで、やっているつもりでいました。

それを少し「意識」するというだけで、コミュニケーションの質はグンと上がります!

コーチングを医療業界に広めたいというのは、患者さんとのコミュニケーションだけでなく、職場や家庭、あらゆる場面で応用できます。

クライアントとしてコーチングを受けてもらうことも嬉しいし、

コーチングを共に学べる仲間をもっと増やしたい!という思いもあります。

まずは、体験してみて、コーチングに触れてもらえたら嬉しいです(^^)

お気軽にお問い合わせください!

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