人生の主人公はだれ?

アドラー心理学は、「自分を人生の主人公する心理学」と書きましたが、そうではない自分を主人公にしない生き方もあります。
それは、
「○○のせいで自分の人生は不幸だ」という他人に責任転嫁した考え方に基づく生き方です。
○○には何が入るでしょうか。
例えば、「母親」や「子ども」「環境」などがありそうですね。
親と言うのは、洗脳に近いような状況で、小さいころから「あなたはバカだ」と言われ続けると、本当に「バカ」になってしまいますし、「あなたは平凡だ」と言われたら、そのようになります。
それを、「母親に言われたからそうなった」と、不幸な人生を選んだとしたら、その人は一生「母親」が支配し続けることになります。
○○が、「子ども」だとしたら、子どもを主人公しにて、自分のやりたいことは諦め、子どもに支配され続けます。
○○が変わらない限り、今のままの不幸や悲しい状況は続いてしまいます。
アドラー心理学は、
過去にどんなことがあったとしても、自分のまわりの環境がどうであったとしても、あなたは「あなたの実りあるものにすることができる」
というメッセージを伝えています。
つまり、
「私を作ったのは私。私を変えられるのも私」っていうこと。
親のせいでも、子どものせいでもなく、今までの自分が、今の自分を作っているんです。
今に至るまで、たくさん悩んで、躓いて、それでもまた立ち上がって、すべて自分が選択した道を進んできました。
過去は変えられませんが、今と未来は変えることができます。
どんな選択も、自分でできるという中で、重要なのは、「自己決定性」です。
だれかに言われたからやるのではなく、何かを決めるとき、どんなことも「自分で決める」ということ。
「あなたは、これからどんな看護師になりたいですか?」
「どんな人生を歩んでいきますか?」
今ここから、どんなあなたにも、どんな看護師にもなることができるんです。
人生の主人公はあなた。
できないことは何もありません。
なりたい自分をフォーカスしたら、あとはそこに進んでいくだけなんです。
「あなたはいつから変わりますか?」
アドラー心理学の理論には、
◎人間は、環境や過去の出来事の犠牲者ではなく自ら運命を創造する力がある。【自己決定性】
◎過去の原因ではなく、未来の目標を見据えている人間の行動には、その人特性の意思を伴う目的がある。【目的論】
◎人は心の中が、矛盾対立する生き物ではなく、一人ひとりかけがえのない、分割不能な存在である。【全体論】
◎人間は、自己流の主観的な意味づけを通して物事を把握する。【認知論】
◎人間のあらゆる行動は、相手役が存在する対人関係である。【対人関係論】
があります。
それぞれの考え方はとってもシンプルなんです。
自分自身が人生の主人公になり、何か困難が起こっても、自分自身で解決に導いて、幸せになることができるんです。
そんな幸せな看護師が増えることを願っています。