看護学生の思い出を振り返ってみよう!

私がふと原点に立ち返りたいときは、看護学生の頃の実習をよく思い出します。
私が学生の頃だから、もう10年以上前の話しなんですけどね。
私は3年制の看護学校だったので、2年生の冬から領域別の実習が始まって、
急性期、慢性期、成人、老年、在宅、周産期、小児、精神などの領域毎に、3週間を1クールで、
一年かけて実習がありました。(今も同じかな?)
実習は患者さんを受け持ち、看護計画を立てて、実践しましたよね。清拭とか、足浴とか、やりましたよね。
1年間の実習で、私が1番印象に残っているは、老年看護学実習で受け持った患者さんです。
はじめての実習だったので、印象に残っているのかもしれません。
たしか、60代の男性で、定年後、余暇を楽しもうと、趣味の乗馬をしていたときに落馬して、
脊椎損傷となってしまった患者さんでした。
半身不随の状態で、最初は落胆したそうですが、私が関わったときには、とても明るく気さくに話しかけてくれたのを覚えています。
プロセスレコードで会話の振り返りをしたりしました。今思えば、会話のキャッチボールを振り返ることって、とても大切だと思います。
自分のことばで、返ってくる答えも変わるし、学生のうちじゃないと、働きだしてからではそんなことできませんもんね。
奥様もとても優しい方で、指導の教員も熱心で、その期間は楽しく過ごすことができました。
確か、骨盤底筋体操を指導して、パンフレットを作った記憶があります。
その患者さんを受け持っていた期間は、寝ても覚めてその人のことを考えていました。
毎日何をするか目標を立てて、計画を作り、実践、評価、、の繰り返しで、
レポートのためとは言え、その人のことで頭がいっぱい。
「この人に必要な看護とは?」
「何を求めているのか?患者さんのニーズは?」
それを問い続けていました。
それこそが、「看護の基本」だったと、今、改めて感じています。
ところが、実際看護師になり、働き始めると、受け持ちは複数人おり、休みや夜勤があったり、
業務に追われてそれどころではないのが現実なんですよね・・・。
毎日が必死で、辛いことも、苦しいこともたくさんありました。
そんな私でも、少しずつ慣れて、仕事での楽しみも増えて、「天職かも!」と思っていた頃もありました。
今は病院ではない場所で、看護師として働いていますが、
目の前の対象は、患者さんじゃなくても、目の前にいる人のために、その人が何を求めているのかを考え、
寝ても覚めても忘れられないくらい、悩み、寄り添い、
その人に合った看護を提供することが、
私が大切にしてきた「看護」なのだと、今回改めて気付きました。
看護学生の頃の思い出はたくさんあるけど、普段生活をしていて、考える機会もなかったので、
いい機会だと思いました。
一人で考えていても、なかなか昔の話しを思い出せないと思うので、そんなときは是非コーチングを受けてみてください(^^)