「Iメッセージ」と「YOUメッセージ」

皆さんは、「アイメッセージ」や「ユーメッセージ」という言葉を聞いたことがありますか?
普段、無意識に使っているコミュニケーションの技法だと思いますが、これも意識すると、信頼関係をぐっと深めることができます。
① Iメッセージとは
Iメッセージとは、I(私)が主語になる伝え方のことです。
例えば、、
・(私は)とても感動しました。
・(私は)楽しい気持ちになりました。
・(私は)感動しました。
のように、(私)を主語にして、相手から影響を受けて、どう感じたか、何を思ったかをことばにして伝えます。
それは、決して「評価」するのではありません。
「私は、それは出来ていないと思う。」
ということではなく、「感じたこと」「気付いたこと」を伝えるということが重要なポイント。
看護師として働いていると、どうしても良し悪しを判断してしまいがちですが、「相手を認める」ということを意識してみましょう。
例えば、学生指導の場面。
私も経験がありますが、学生さんは、一生懸命その日の目標を立てて、すごく細かく計画を立ててきます。
ほとんど寝ないでびっしり書いてきた看護計画をしっかり立ててきたものを見て、「えらいね~」とか、「ここはもっとこうした方がいいよ」という風に指導していました。
もちろん、教える側として、「評価」「指導」することは必要。
そこに、+αでIメッセージを添えてみましょう。
「この計画表を見て、とても感動したよ!」
「患者さんのことを考えているのを感じて、心が温かくなったよ!」
というように、感じたことを伝えてみましょう。
② YOUメッセージとは
一方、YOUメッセージとは、言葉の通り、YOU(あなた)を主語となるような伝えたです。
・(あなたは)すごいですね。
・(あなたは)頑張っていますね。
・(あたたは)良くできましたね。
といった、いわゆる「褒め言葉」と言われているような言葉です。
「褒める」ということは、「承認」の言葉として嬉しいこともありますが、そこには、上の人から下の人への評価が含まれています。
出来ないことを「指摘」するのではなく、「事実を認める」ことに意識してみましょう。
人には、誰しも「認められたい」という欲求があります。それにも個人差はありますが、一生懸命頑張っていて、それを認められないことが続くと、どうなるでしょうか・・・。
「どうせ認めてもらえない」「なんで自分はここにいるんだろう」
という気持ちが湧いてきて、当然、仕事に対する意欲はガクッと下がりますよね。
私は、新人時代、採血がすっごく苦手でした。夜勤の日の毎朝の採血がとても憂鬱でした。
私が、「採血が苦手なんです・・・」とその日夜勤が一緒だった主任に相談すると、主任に、
「私は採血で困ったことがないから、できない人の気持ちが分からない」
と言われたんです。
10年以上前のことなのに、まだ覚えています。(笑)
その言葉に、「この人に話しても、どうせ分かってくれない」というレッテルを張ってしまいました。
本当は優しい人であっても、たった一言で印象は変わるし、信頼関係に大きく影響してきます。
このふたつの「メッセージ」は、どちらが良い、悪いではなくて、評価するよりも、「承認する」ということを意識してコミュニケーションをすると、相手のモチベーションが上がったり、認められたことで信頼関係が深まるということです。
その「承認する」という点では、「Iメッセージ」が有効だと思います。
時と場合によっては、患者さんの命を預かる面で、指導や評価も大切です。
ただ、頑張っている姿を見て感じたことを伝えたり、何かを達成したときにそれを見て気付いたことを、「(わたしは)」という主語で伝えてみませんか?
目指せ!1日1承認!!
職場に限らず、家族に対しても、感じたことをIメッセージで伝えてみてください(^^)/
関係がどのように変わっていくか楽しみですね!
コーチングでも、「今ここ」に感じていることを大切にして、ありのままを伝えるというトレーニングをしています。
なかなかすぐ簡単には使えなくても、少しずつ意識していくことで、Iメッセージのボギャブラリーも増えていきます。
是非、体験セッションでも体感してみてくださいね(^^)