「傾聴」してますか?

看護学生の頃によく使ったワードランキングのベスト3に入る言葉。(多分)
それが、「傾聴」です。
それまで生活する中で、そんな言葉は聞いたことがなかったので、とても新鮮だったし、何かと使用していた記憶があります。
「患者さんの話しを聴くこと」という事は理解していても、実際、「きく」と言っても、「聞く」「訊く」「聴く」と様々な表現があります。
その中でも、「傾聴」は「聴く」が入っています。
それについて、もう少し掘り下げて考えてみましょう。
「聴く」という漢字は、「耳」「十(プラス)」「目」「心」の組み合わせで出来ていますよね。
「聴くいうことは、耳と、目と心で聴くこと」と言われています。
つまり、耳で「聞く」だけでなく、目でしっかり観察をしながら、心を開いて、感じながら聴くということです。
たとえば、すっごい忙しいときに者さんに呼び止めらられて、
「この病気、治るのかな・・・」と相談されたとします。
その時、話しを「耳」では聞いていたとしても、心の中では、
あぁ、次あれしなきゃ・・・とか、
時間がない・・・・・と思っていると、心ここにあらずといった状況です。
このような状態で聞いているときは、矢印が自分に向いているんですよね。
こんなときは、時間を改めるか、今話しを聴ける余裕がないことを正直に話した方がいいかもしれませんね。
自分がしっかり相手の話しに耳を傾けられる状態を意識するだけで、患者さんとのコミュニケーションはより深くなります。
とは言え、どんなときも「傾聴」するかと言われたら、そんなことはないですよね。
例えば、アナムネをとるとき。これは、「訊く」を使います。
このときは、矢印は患者さんに向いていますが、自分が訊きたいことを、情報収集のために行います。
これも、看護師として必要なスキルの一つですよね。
既往歴をひとつひとつに傾聴しながら、心で聴いていると、業務は回りません。。
私も、急性期病棟で働いていたときは、バタバタと忙しく走り回っていました。
1日何件もオペが入って、入院もあるのに、いつそんな傾聴する暇があるんだ?!と、看護学生で1人受け持っていた頃が懐かしく感じたものです。
そんな忙しい中でも、私は、例えば検査に行く間の数分の間に、話しを聴くように心がけていました。
車いすを押して、エレベーターに乗ると、鏡越しに患者さんの表情が見えます。
そのときに、「ご気分はいかがですか?」とそっと声をかける。
そこで話してくださることを、心で聴きました。
家族に心配かけること、仕事で迷惑をかけること、いつ死んでしまうか分からないという不安・・・。
ほんの数分の間でも、聴き方ひとつで、深く話せることもあります。
ただ、長い時間聴けばいいというものではないと思うんです。
「時間」ではなく、「聴き方」です。
ちょっと「心で聴く」ということを意識してみてください(^^)
もちろん、コーチングは傾聴が命!
「傾聴してもらう」という体験も、「傾聴する」上でとても大切だと思います。
ぜひ、体験セッションで、「傾聴」を体験してみてくださいね(^^)