価値観の違いを受け入れる。

価値観とはなんでしょう?

一般的に何に価値があるのかを判断する考え方や、ものの見方と定義されています。

では、価値観とはどうやって決まるのでしょうか?

それは

過去の自分自身の体験です。

どのような家庭環境で育ち、どんな学生生活を送ってきたのか。

どんな友達と過ごし、どんな恋愛をして、どんな職場で働き…

そんな体験の1つ1つの積み重ねが、今のあなたの価値観となっています。

そして、あなたと全く同じ価値観を持つ人は地球上にいるのでしょうか?

答えは…

NOです。

それは、あなたと全く同じ体験をしてきた人がいないからです。

例え、双子であったとしても、恋人であったとしても全く同じ体験はしてきていません。

そうなると、当然価値観も違ってきます。

ですが、世の中には「同じ価値観を持って」とか「価値観の共有」なんて言葉が溢れています。

そんなこと出来るのでしょうか?

それも答えはNOです。

同じ価値観を持った感じは出来るかもしれませんが、そもそも違うもの同士を同じにすることは不可能です。

しかし、職場では同じ価値観で仕事に臨みましょうとか、価値観を変えていく必要があるなんてことを言われることがあると思います。

そんなことを言う人は、価値観の意味さえ理解していないのかもしれません。

では、なぜそのようなことを言うのでしょうか?

それは、自分自身の価値観を押し付けているからです。

自分と同じ考え方をしてほしい、自分のしてきた経験と同じものを経験させようと思っているのかもしれません。

ですが、同じ価値観になることなど不可能です。

わかりやすい例でいうとジェネレーションギャップ。

70代以上の人の価値観のど真ん中は食べること

なぜなら、食べることに苦労した年代だから。

戦争や終戦直後を経験しており、食べる物がなく餓死するということも身近で起こったり聞いてきたりした出来事だからこその価値観です。

40代から60代の人の価値観のど真ん中はお金です。

なぜなら、高度成長期でやればやった分だけお金を貰い、お金が世の中の全てという時代を経験してきたからです。

出世や終身雇用、会社に尽くすなんて価値観もあると思います。

そして、20代から30代の価値観のど真ん中は存在です。

自分がここにいる存在価値を感じたい、必要とされていると感じたいという世代です。

承認欲求の高いこの世代はSNSなどで自分という存在を世界中に発信できる今だからこそかもしれません。

また、食べ物やお金に本当の意味で困った経験がないからこそ、存在というところに辿り着いたのかもしれません。

価値観がこれほどまでに年代で違うのはなぜでしょうか?

それは、価値というのは余れば下がり、足りなければ上がるから。

若い世代で餓死する友人や、お金がなく学校に行けないなんて友人は身の回りにいませんよね?

なかには、金銭的な問題で高校を諦めた人はいるかもしれませんがごく少数です。

すると、当然食べ物やお金への価値は下がります。

もちろん食べ物もお金も大切なので要らないということではありません。

しかし、自分自身が体験してきていないものは価値観のど真ん中に来ることはないのです。

ここで厄介なのが、価値観の違う人同士が同じ職場で働くということは訪れるということです。

働いていれば、全ての人が体験します。

そして、考え方や価値観の違いに戸惑い、悩んだり、苛立ちを覚えたりします。

今、管理職の年代は40代から60代のお金や出世が価値観のど真ん中の人がほとんどではないでしょうか?

ですから、働けば働いただけ給料が上がる!働いて働いて働き倒せ!なんて上司や、お金というニンジンをぶら下げてやる気を出させようとしたりする上司がたくさんいます。

しかし、20代、30代の人はそれでモチベーションが上がるでしょうか?

上がりませんよね。

解決策はなんでしょう?

相手に自分と同じ価値観になってもらいますか?

自分が相手と同じ価値観になりますか?

出来ませんよね。

だからこそ、相手の価値観を受け入れるしかないのです。

価値観はそもそも違うもの、同じにすることは出来ない。

これを知っておくだけで、相手に対する接し方は変わります。

誰も、相手に不幸になってもらおうと思って価値観を押し付けているわけではないと思います。

ただ価値観の意味を履き違えているだけ。

相手を変えることは出来ない。

それなら受け入れよう。

認めあいましょう。

相手が価値観の押し付けをしてきてもいいんです。

無知な人だな。と受け入れましょう。

そして、認め合えるところを探してみてください。

1つくらいある…はず…です。

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